歴史ある大崎八幡宮は、仙台市内でも最も格式高い神社として知られており、多くの人から愛されています。そんな大崎八幡宮の魅力について紹介します。
歴史
平安の頃、坂上田村麻呂が武運を祈念するため、宇佐八幡宮を現在の岩手県奥州市水沢区に観請し、それを鎮守府八幡宮と称したことから始まります。その後、室町時代に奥州探題大崎氏が現在の大崎市に遷して篤く崇拝したため「大崎八幡宮」と呼ばれるようになりました。
大崎氏の後は、伊達政宗公が現在地に移し、米沢から移した成島八幡と合祀しました。これが現在の『大崎八幡宮』であり、1604年(慶長9年)に工事が開始され、1607年(慶長12年)に完成しました。伊達政宗公の「家臣や仙台城下に暮らす庶民の幸せを願う想い」が込められ仙台藩総鎮守として鎮座し、今もなお多くの人に愛されています。
文化財
大崎八幡宮には多くの文化財があります。
国宝に指定されているのが『社殿』です。現存する安土桃山時代形式の社殿として最古のもので仙台市市内唯一の国宝です。その造りは本殿と拝殿を石の間で繋いで一体化した「権現造(石の間造)」形式です。屋根は入母屋造のこけら葺きで正面には千鳥破風、向拝には軒唐破風が付けられています。社殿は黒漆が塗られ、色鮮やかな彫刻やきらびやかな飾金具が取り付けられ豪華絢爛です。
重要文化財に指定されているのが『長床』です。長床の創建年月は分かりませんが、社殿とほぼ同時期の建築様式とされ、重要文化財に指定されました。社殿とは対照的に簡素な素木造りになっています。
その他にも登録有形文化財に社務所・旧宮司宿舎・神馬舎があります。こちらも併せて見学してみてください。
祭事
一年を通して様々な祭事を行っています。元旦の歳旦祭や9月の例大祭、11月の七五三祈請祭などがありますが、中でも1月14日に行われる松焚祭(通称:どんと祭)が有名です。正月飾りや古神札を焼き、御神火にあたり一年間の無病息災・家内安全を祈願する祭りです。御神火とは正月飾り等を焼くために日没に忌火により点火された火のことで、この火を目指して市内各所から参拝する『裸参り』があります。仙台の冬の風物詩として全国的に有名です。
ご利益
大崎八幡宮のご利益は厄除け・除災招福・必勝・安産があるとされています。県内のスポーツチームが必勝祈願に訪れることで有名で各チームの絵馬が長床に奉納されています。また、2017年には羽生結弦選手が必勝祈願に訪れ、祭儀棟の陳列棚には直筆の絵馬が展示されています。
ここもチェック!
- 大崎八幡宮の鳥居に飾られている額の文字に注目してください。「八」の字が向かいあっている鳩になっています。すべての鳥居がこの文字になっているのでぜひ見てください。
- 境内にニワトリが数羽います。ニワトリが神の使いということと、近くに鶏橋と呼ばれる橋があることから境内に居ます。正確にはニワトリではなく少し小型の矮鶏(チャボ)という鳥です。放し飼いになっており、見かけたら驚かせることないように!
基本情報
住所 | 宮城県仙台市青葉区八幡4丁目6-1 |
電話 | 022-234-3606 |
営業時間 | 参拝:24時間可能 祈祷受付:9時~16時 授与所:9時~17時 |
アクセス | るーぷる仙台「大崎八幡宮前」下車 JR「国見駅」 徒歩15分 JR「東北福祉大駅」 徒歩15分 |
ホームページ | https://www.oosaki-hachiman.or.jp |
まとめ
多くの人々に親しまれている大崎八幡宮は、歴史と伝統に溢れ、自然と調和した神聖な空気が漂う場所として多くの支持を得ています。仙台に来た際はぜひ訪れてパワーをもらってください